神「ちょっと微妙な話なんだけどさ」

西「なんですか」

神「怒りや不安が渦巻いていると思うんだよ、社会や政治のあり方に対して」

西「感染症そのものに対してではなく」

神「うん。例えば、自粛の要請に対して補償がなかったり、救済措置がチグハグで不公平だったり、感染症に罹患していなくても、その影響で苦しんでいる人たちは、多くいるわけじゃん」

西「もちろん、そうですね」

神「そこから怒りや不安が噴出してくるのは、まず当たり前すぎるくらい当たり前のことだよな」

西「声を上げる権利は誰にでもありますからね」

神「一方で"今は責め合うのではなくて手を取り合おう"みたいな、マイルドな全体主義みたいなものもさ、ムードとしてあるよね」

西「ありますね」

神「それぞれの文脈や立場があるから、何が正しいとか、そうでないとか、言い切るのは難しいんだけど。でも、ひとつだけ言えることがあるとしたら、前向きでいることと、怒りや不安を表明することは、必ずしも矛盾しないと思うんだよな」

西「ネガティブなことを口にすることが、総体としてポジティブであるということは、ありえますもんね」

神「ちょっとマジメな話になってしまったな。軌道修正するか」

西「聞いてて思ったんですけど」

神「なんだよ」

西「あなたのオチンポ、前向きというより右曲がりですよね」

神「うるせえよ!でも、ありがとう!」